2022/10/03

東洋医学的「秋の養生法」


秋といえば「スポーツの秋」とか「食欲の秋」と言いますが、東洋医学では「収れんの秋」と言います。

成長して栄えていた夏のパワーを落ち着かせて静めて収めていく季節なのです。

つまり、万物が実を結んで生命力を体内深くに収納する季節であり、生物は翌年に備えて生命力を内に中に収めるということなのです。


この季節に体内で主役を演じるのが「肺」です。

肺は「気(呼吸して取り入れたエネルギー)」と「水分」を全身に巡らせる働きをしてくれているのですが、秋になると、その方向性を体の表面に向かってではなくて、体の奥深い「腎」の方向へと収めていこうとします。

この作業が順調にいかなくなると、肺に水がたまることになってしまいます。

夏の間は汗をよくかいて、皮膚から水分とか老廃物を出していましたが、秋になって気温が下がってくると皮膚が閉じるので、肺にたまった水分や老廃物は鼻とか気管から排出されることになるのです。

よって、鼻水とか痰が出やすくなり、秋は鼻や喉や咳など呼吸器系の不調が起こりやすくなるのです。


さらに、肺は乾燥を嫌って潤いを好む臓器です。秋の空気の乾燥で、肺も乾燥しやすくなります。

なので、肺を潤すために体は肺に余分な水分をたまらせます。

その余分な水分が鼻水や痰や咳のもとになってしまうというわけなのです。その対策としておすすめなのが「白い食べもの」です。

白い食べ物には、肺を潤わせて肺を癒す働きがあります。例えば、豆腐・豆乳・ゆり根・大根・レンコン・白菜、白きくらげ・白ごま・里芋・長芋・松の実・米・豚肉・いか・ほたて…などを、日常的に摂り肺を潤します。

また、調理法も秋はちょっとふんわり、とろりとした料理がおすすめです。

空気も乾燥してきて肺も体も乾燥してきますので、料理も蒸気や水分を体に含ませるようなものにする方がよいのです。

具体的な料理の例としては、ふろふき大根、湯豆腐、ゆり根の茶巾絞り、白菜の豆乳クリーム煮、白きくらげの胡麻和え、などです。

さらに、肺を癒す働きがある食べ物が「辛味」のものです。

辛味の食べものというのは、例えば、ショウガ・ニンニク・タマネギ・ニラ・唐辛子・コショウなどです。

これらは、体を温めて巡りをよくしたり発散させたりしてくれる働きがあります。


秋には初秋と晩秋がありますが、実は初秋には「白くて辛くないもの」、晩秋には「白くて辛いもの」がおすすめです。

初秋というのは、まだ夏の暑さが残っていて、空気はだんだん乾燥してくる時期です。

体はほてりながらも、乾燥してきているという時期です。

「白くて辛くないもの」は体のほてりをとりながら潤してくれる働きがあります。

例えば、豆腐・豆乳・白菜・加熱した大根・白きくらげ・梨…などです。

一方、晩秋は冬が近づいてきて体もかなり冷えてきて、乾燥もしているという時期です。

「白くて辛いもの」は体を温めてめぐりをよくしたり発散させてりしながらも潤してくれる働きがあります。

例えば、ショウガ・ニンニク・白ネギ・日本酒…などです。

要は、熱感やほてりがある場合は熱感やほてりをとるものがよく、寒気や冷えがある場合は体を温めるものがおすすめということです。


最後は、睡眠についてです。

先ほどにも言いましたが、秋は乾燥しやすい季節です。

潤いは夜寝ている間に作られます。

なので、夜更しすればするほど潤いはどんどん消耗してしまって、お肌も体も潤いがなくなってくるというわけなのです。

できるだけ早く寝るということが大事になってきます。

夜十一時までにと言いたいところですが、遅くても日付が変わる前には寝るようにしましょう。

早寝早起きが肝心です。


秋の養生には、漢方薬や天然薬が非常にお役に立ちます。

気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

さわやかな秋をお過ごしましょう。

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